人の心に棲まうもの

我が家にMEZがやってきました。
MEZは中型オウム(全長31cm)、推定10才です。


MEZは、マサチューセッツ州に唯一ある鳥シェルターからやってきました。
一週間前、土砂降りの雨の中、家から車で2時間ほど離れたところにある施設に息子と二人で引き取りに伺いました。


オウムは知能が高く長生き(25〜60年)、1km先まで聞こえる啼声のため都会やマンションなど狭いところでは飼いにくいといわれています。
シェルターにいる大型・中型のオウムたちは、人間の都合で熱帯雨林から連れてこられ、高額で売買されたり交配されたり、密輸されている代表動物ともいえます。
果てに飼主はオウムはペットに向かないと虐待、ネグレクトし、殺してしまうと始末がややこしいので、その前にシェルターに置きに(捨てに)くるそうです。


シェルターにいた鳥達の姿に私たちは絶句してしまいました。
本来はとても美しいであろうカラフルな羽がストレスのために抜け落ちてしまい・・・まるで鳥ではないようでした。
2年間もクロゼットに閉じ込められたオウム、啼声がうるさいと首に鉄環をはめられたオウム、麻薬組織逮捕時に保護したオウムなど。鉄環はドリルで切らないといけないそうです。


オウムは知能が高いため、虐待した者の顔や性別を10年経っても忘れないそうです。
また種類ではなく個体でそれぞれ性格が違うため、飼う前に何度か訪れて性格が合うかどうかをみる必要があります。
オウムが人を観る(観察する)のです。
MEZを引き取る前にシェルター職員が念入りに調べたことは、私に動物虐待をした前歴がないか、またオウムを飼った経験があるか、どのような環境、家(部屋)に住んでいるか、人柄(性格)、家族構成(子供が苦手なオウムが多いため)です。
7枚の書類と2枚のリファランス(私のことを知る人物による推薦状)を元に調査します。


「あなたに飼っていただけたらいいのではないかと思うオウムが三羽(候補)がおります。会いにきてもらえますか。」と連絡を受けたのは先週の日曜日(19日)。調査にパスしたようです。4日後にシェルターに伺うことになりました。


MEZはパイオニスの男子。
しつけはできていて子供好き(子供がいても問題なし)、臆病だが馴れればとてもおしゃべり、男性に対し辛い経験(虐待?)があるので飼主はオウム飼いの経験者で女性、他に鳥(その他ペット)を飼っていない、基本、飼主(私)が家にいるような職種についていること・・・が条件として提示されました。
教会は目と鼻の先。バイブルスタディーは我が家を中心に行っています。
私自身、オウムを飼った経験はありませんが、祖母が日本でも珍しい大型オウム(アマゾン)を長年飼っていました。このことが、今回、私がオウムを引き取り育てることができるとされた大きな要因の一つのようでした。


MEZを引き取るにあたり、自分のこと、生活習慣や生活パターンを改めて見つめるよい機会が与えられ感謝しています。また、人間の都合やエゴで苦しむ動物たちをみて、人間はこんな小さな生き物にどこまで冷酷になれるのかとそら恐ろしくなりました。感情でなく事実をみて・・・自分も含めて、人間にある罪の本質を心苦しく、悲しく感じました。



MEZ、これからも末永くよろしくね。


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